ふわりんのレビューブログ

人生はレビューである♪ 私の好奇心をエネルギーに日常を切り取ってレビューしまくりのブログです

*

お盆の風習や行事って地域の個性がハンパねーという事実を検証

   

お盆の風習について、違和感を感じるときって、どんな時でしょうか?
他県の初盆に伺った時や、結婚して他県に嫁いだ時でしょうか?
それくらい、自分が住む地域のお盆の風習を、当たり前の事だと思っていますよね。

実は、お盆の風習については、地域性があり、少しずつ違いがあります。
興味が沸いたので、各県ごとに調べてみましした。

お盆で実際なに?いつから始まったの?

お盆って、本当は何って考えたことありませんか?
お盆には諸説あり、仏教だけではなく道教などの影響も受けているといわれます。

まず、お盆という言葉の由来ですが、盂蘭盆会(うらぼんえ)から派生しています。
盂蘭盆会は、本来、ご先祖様に供える供物を乗せるお盆のような容器を指します。

道教には、旧暦の7月を鬼月とし、朔日(1日)には地獄の釜の蓋が開き、中元(15日)にはその蓋が閉じるという考え方がありました。
中国南部や台湾でも、中元には先祖供養が盛大に行われます。

こうした道教の考え方が仏教にも取り入れられ、お盆という風習が生まれ定着いたものと考えられます。

日本でのお盆の歴史はかなり古く、推古天皇の時代といわれています。
西暦606年に、十四年七月十五日斎が設けられたのが最初とされています。
お盆と直接関りが深いのが、西暦657年斎明天皇が設けた三年七月十五日飛鳥寺で盂蘭盆会です。

この盂蘭盆会が、時代とともに転じて、お盆といわれるようになりました。

地域によって違うお盆の時期とその理由


お盆の時期になると、日本民族大移動が始まり、交通機関には人があふれた状態になります。
でも、実際はこのお盆の期間についても、地域による違いがあることをご存知ですか?

元々、お盆は旧暦の7月13日から7月16日に行われていました。
それが、近年になって太陽暦が標準カレンダーとなったことで、お盆の行事を行う時期が地域によって違ってきたようです。

現在では、7割程度の地域は、8月13日から8月15日(16日)をお盆としています。
実際は、旧盆をそのまま継承している地域や、8月20日前後に行われる場所などがあります。
ちなみに、8月20日は、だいたいその辺が旧暦の7月13日にあたるためです。

7/13~7/15をお盆とする地域は、東京都や南関東に多く、8月20日に行うのは、沖縄や奄美諸島などに多くみられます。

地域の仕事の繁忙期を避けるといった理由も、お盆の時期が地域ごとに違うことに繋がります。

お盆です!って英語で言ってみよう

お盆は、英語で「Obon」といいます。
お盆の音をそのまま表記していますね。
これは、お盆が日本特有のものだからです。

「この時期をお盆と言います」と、英語圏の人に教えてあげるときは、「This time of year is called obon.」と伝えます。

盆踊りやお墓参り、精霊流しなど、お盆の行事に興味を持つ海外の人は多いようです。

ほぼ全国共通だと思われるお盆の風習


地域によって違った習慣を持つお盆ですが、ほぼ一般的に行われているお盆の風習や内容をご紹介します。

【迎え火】
8月13日の夕方に、ご先祖さまが迷わず帰ってこられるようにに火を灯すことをいいます。
迎え火の方法は、地域によって色々です。

お墓参りに行った際、提灯に火を灯し、消さないように家に戻って仏壇のロウソクに火を移すことを迎え火とする家が多い一方、家の玄関先で小さな火を焚くという迎え火の風習も多く残っています。

正式には精霊迎えといいます。

【送り火】
8/16の送り盆の日。
この日は、ご先祖様をあの世へと送り出す日です。
その際、迷わずあの世に戻れるように火を灯します。

正式には精霊送りといいます。

【精霊馬】
実際はこれを置かない地域もありますが、一般的といえる程度には普通の風習です。
茄子とキュウリを馬に見立て、お供えします。
家に戻る霊魂がキュウリの馬に乗って駆けて戻り、帰りは茄子の牛でゆっくり戻るためのものです。

【盆踊り】
盆踊りには、先祖の霊を慰め楽しませるという目的があります。

そして、精霊をお迎えした日から、送る日までの間、家の仏壇や精霊棚にお供え物をして、先祖の精霊を供養します。

各県別お盆の風習をピックアップ!


この情報は、各県のお盆についてのブログや市町村の公式ホームページから抜粋したものです。
情報が濃い地域と、ほとんど見つからなかった地域がありますので、ご容赦ください。

北海道

北海道に見られるお盆の行事の一つとして、「ロウソクもらい」という子供たちの行事があります。
実際は、8/7の七夕からお盆にかけて行われる地域が多いようです。
お菓子をもらってあるくハロウィンに似ていることから、北のハロウィンともいわれます。

子供たちが集団で、提灯などに火を灯し近所を練り歩きます。
その時の歌が、「ローソク出ーせー出ーせーよー」で始まるので、ロウソクもらいといわれますが、実際はお菓子やお菓子代わりのお小遣いなどを貰う風習です。

また、この歌にも地域性がみられます。
札幌や釧路などで聞かれるのは、「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにー噛み付くぞー」

千歳近郊では「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにー噛み付くぞー 噛み付いたら放さんぞー」

函館周辺では、「竹に短冊七夕祭り 大いに祝おう ローソク一本頂戴なー」となります。

北海道は地域も広く、開拓移民として本州から移り住んだ人たちの歴史も浅いという事情があります。
特定の地域から集団で開拓に入った人たちが、自分たちの故郷の風習を持ち込んだ流れもあります。

この「ロウソクもらい」も、日本全国に点在する子供たちの地蔵盆などの風習が、開拓者とともに北海道に渡り、定着したものではないかと推察されます。

青森県

青森のお盆の時期といえば、ねぶた祭の力強さを思い出します。
このねぶたも、青森内の地域によって違いがあることは、ご存知の方も多いでしょう。
実は、お盆の風習も、「津軽」「下北」「南部」でそれぞれ違いがあります。

【津軽】
お盆のお墓詣りの時、法界折を持って、お菓子やお酒も用意して、お墓の前で賑やかに食べます。
これは、数年前、「ヒミツのケンミンショー」で紹介されたことがあるので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

法界折とは、精進料理を詰めたお弁当のことです。
お墓でお供えするのが基本ですが、お墓に持って行ったものは、全てお墓でただくというのが
津軽の決まりらしいです。

【南部】
こちらは、お弁当ではなくて、墓獅子の舞があります。
墓前で獅子舞が舞うのですが、正月の時のような賑やかなものではなく、哀愁を感じる舞を行います。

【下北】
大間のマグロでお馴染みの下北では、迎え盆は賑やかに墓前で花火を行います。
線香花火などという風情のあるものではなく、かなり大きな花火を使います。
花火には、迎え火の意味があり、ご先祖様を喜ばせるための風習です。

岩手県

岩手県北部では、亡くなった最初のお盆から3年間は、ロウソクを49本灯して供養します。
横一列ではなく、2段3段にロウソクを立てる台を準備します。
ロウソクが灯っている間は、近所の方や親せきが供養にやってきます。

これを、四八明かし、または四八燈(しじゅうはっと)といいます。

また、迎え火には、家の前で松の根を細かく切ったものを燃やします。
これを松明かしといいます。

迎え火については、岩手県内でも場所によって違いがあります。
松の根を使う松明かし、白樺の木の皮を使う樺火、麻の皮を剥いだ幹を使う苧殻(おがら)などがあります。

一方、盛岡のお盆の風物詩といえば、さんさ踊りと船っこ流しが有名です。
さんさ踊りは、本来は地区ごとに違った踊り方だったようです。
観光集客目的に、現在の統一されたさんさ踊りが作られました。

地区による変わった盆踊りの代表格が、ナニャドヤラというものです。
南部藩の領地、岩手県北部の盆踊りですが、一説には日本最古の盆踊りといわれてます。

船っこ流しは、町内会や寺院単位で船を造ります。
船主は、龍の頭を形作り、故人の遺影や墓石を模した飾りや提灯などが乗せられます。
そして、送り盆の日に花火や爆竹も一緒に積んで北上川に流され燃やされます。

日が暮れると、水面に燃える船っこが幻想的な風景を作ります。

一方、民話の里といわれる遠野地区にも、少し変わった風習があります。
家族を亡くして3年以内の家は、白い布に戒名を書き、提灯と一緒に高く掲げます。
亡くなったのが女性の場合は、赤い布が上げられることもあります。

この布を、灯籠木(とおろぎ)といいます。
亡くなったばかりの霊魂が、迷うことなく家に戻れるよう、目印になります。

送り盆の日は、鹿踊りが町内を歩き、灯籠木のある家では位牌を持って踊りを楽しみ、踊り手たちもご位牌に手を合わせて供養をします。

お墓で盛大に花火をするという風習があるのも、青森県下北同様岩手県の特徴の一つです。

宮城県

郷土料理の「おくずがけ」や「ずんだ餅」をご先祖様にお供えします。
先に精霊にお供えしたものを、家族が分けていただいて、みんなで食べるというのが習わしです。

仙台で有名な七夕は、実は織姫と彦星の話ではなく、太陰暦の迎え盆の行事の一つでした。
七夕との名前の由来も、お盆にお供え物を飾る精霊棚からきているといわれています。

秋田県

お盆になる前に、盆棚(精霊棚)を出し、ご先祖様をお迎えする準備を始めます。
仏壇とは別に、お盆の時期だけ出される盆棚は、秋田県に限ったことではありません。
日本各地で、同様の準備がされています。

この盆棚に置かれるのが、牛を意味する茄子と、馬を意味するキュウリです。
これも、同じような風習を持つ地域が沢山あります。
違いは、盆棚の上にぶら下げる「トロンコ」です。

しっかり厚みのある最中の皮を綺麗に着色し、ブドウや提灯、蓮の花などの形を模したものです。
それを両端に1個ずつ紐でつないで、ぶら下げます。
同じようなものが、山形県や青森県にもありますが、下げ菓子・下げ物などと呼ばれています。

また、雄勝郡で行われる盆踊りは、日本三大盆踊りの一つです。
毛馬内の盆踊りは重要無形民俗文化財に指定されていたり、一日市ではいろいろな姿に仮装して踊るというように、個性豊かな盆踊りを見ることができます。

山形県

ここ数年、急に全国的な風潮のようになってきた「お盆だま」って、聞いた事ありますか?
お年玉はお正月にあげるもの、お盆だまはお盆にあげるお小遣いのことです。
実は、この発祥が山形県です。

ただし、山形県全域の当たり前の風習というわけではありません。

鳥海山のふもと、遊佐町では面白い風習があります。
茄子やきゅうりで作る精霊馬の代わりに、軒下にミニカーをぶら下げます。
ご先祖様に、早く帰ってきて欲しいという願いを表しています。

中には、沢山のご先祖様をお迎えする家があります。
その場合は、バスのミニカーだったりすることもあります。

ミニカーですから、近年になって始まった風習でしょうが、こうして風習も変わっていくという見本です。

福島県

福島県も土地が広く、天気予報を観るだけでも、浜通り、中通り、会津地方とあります。
福島県のお盆の風習につて、代表的なものをいくつかご紹介します。

浜通りに位置するいわき市は、お盆といえば「じゃんがら念仏踊り」です。
地区で初めてのお盆を迎える家にやってきます。
送り盆の日は、精霊棚のお供え物を海に流し、精霊を送り出します。

会津地方では、迎え盆の日、会津高野山参りをします。
家に戻る霊魂を、会津の野辺である冬木沢までお迎えに行く、盆迎えのお参りです。

茨城県との県境付近、福島県南部には、「百八灯祭」という行事があります。
久慈川(くじがわ)の堤防に108個の灯りをたて、水害に苦しんだ農民や、お盆におとずれる霊魂を供養するために行われたものです。

新潟県

明治の始めころまでの話ですが、三条市付近には「盆かか」といわれる風習がありました。
現代では考えられませんが、お盆の3日間だけ、妻をくじ引きで交換するという風習です。

長野県と新潟県の一部では、送り火の時に独特の歌を口ずさむ風習があります。
地域の方言などが入り、若干言葉は違いますが「お盆ござれ 盆ござれ この火の明かりで盆ござれ」という歌詞の歌を歌います。

新潟県では、お墓参りをするのは夕暮れ時という場所が少なくありません。
君の名はという映画では、カタワレ時と言っていましたが、古来から夕暮れは現世(うつしよ)と常世(幽世・隠世)の時空が一番近いポイントとされてきました。

つまり、ご先祖様たちとも、一番近いという時間ということになります。

東京都

一般的に江戸っ子と呼ばれる3代続く家よりも、地方からの流入が多い東京ですから、お盆の風習も地区や家によって様々です。

特徴的なのは、お盆の時期の違いにあります。
南東京地区を中心に、東京のお盆は7月に行われます。
7/13を迎え盆、7/16を送り盆としている家が多いようです。

東京が7月をお盆とする理由が、二つ考えられます。
まず、本来旧暦では7/15がお盆だったので、その伝統を守っているというのが一つ目。
二つ目は、地方のお盆(8/15)とずらすことで、帰省しやすくしているという理由です。

東京都では、多摩地区の一部で、8/1にお盆を行う地域もあります。

神奈川県

神奈川県の新盆の迎え方には、「砂山」という珍しい風習があります。
砂山といっても、砂で山を作るというそのままの意味ではありません。

升のような四角の枠の中に、砂を入れ玄関先に置きます。
その上に、蓮の葉に乗せて、細かく切った茄子を供えます。
砂山の枠には階段が設けられ、階段の脇には茄子とキュウリで作った馬が置かれます。

新盆に限らず、迎え火が焚かれると、木魚をたたき精霊の帰宅を促します。
送り盆では、同じように送り火とともに木魚をたたきますが、茄子の牛に乗ってゆっくり戻る精霊に合わせて、木魚をゆっくりたたきます。

神奈川県も、面積こそ小さいですが、東京同様地方からの流入が多い地域です。
上記でご紹介した神奈川県のお盆の風習は、一部地域で受け継がれているものをご紹介しました。

千葉県

千葉県では、新盆を迎える家で高灯篭を掲げます。
竹を十字に組んで、その先に灯篭を上げ、始めて帰宅する霊魂の目印とします。
掲げた高灯篭の下には、足を洗う水桶と草履も置かれます。

千葉県上房総では、他とはチョッと違ったお盆を迎えるようです。
仏壇の仏具をいったん片付け、仏壇から畳にまで届くよう花ござを敷きます。
仏具を花ござを敷いた仏壇に戻し、苧殻を足にした精霊馬を作り供えます。

精霊を迎えてから送るまでの間、朝・昼・晩とご飯を備えますが、花ござの後ろに隠すように同じものを備えます。
これは、人前に出たがらない無縁仏様ようのお供えとなるそうです。

14日夕方には、ご先祖様の霊魂が連れ立って天竺参りに出かけるため、おにぎりをお供えするという風習もあります。
送り盆の日に、盆船(まこもで作った船)にお供え物を乗せて川に流す地域もあります。

千葉県も、エリアによって、お盆の風習が違ってくるようです。

埼玉県

お盆の風習については、全国一軒一軒の家ごとに違いがあるのが当然でしょう。
埼玉県でも、それは同様です。
それを踏まえて、北本市周辺お盆の風習をご紹介します。

まず、お盆様(先祖の霊魂)を迎える準備をします。
お盆棚を準備し、まこもなどを敷き、笹などで飾り付けます。
畳にもまこもを敷き、無縁様(無縁仏)のためのスペースを作ります。

迎え盆の日は、お墓から迎え提灯に火を灯し、それにご先祖様に乗っていただいて家に戻ります。
家に入る前には、準備されているすすぎ水に提灯の柄の下を少しだけつけます。
こちらの地域では、精霊馬の準備は行われないようです。

お供えするとご先祖様が喜ばれるという、ぼた餅・だんご・うどん・ごはん・かぼちゃの煮物・昆布の煮物などを三食供えます。
同じものを無縁様にもお供えします。

茨城県

盆棚(精霊棚)を飾り、位牌を移します。
霊魂が乗ってあの世と行き来する精霊馬も作ります。
チョッと違うのは、お供えする「ミズノコ」と「閼迦水」というものでしょうか。

ミズノコは、茄子とキュウリをさいの目に切り、洗い米と混ぜたものです。
閼迦水(あかみず)は、水に蓮の葉を入れたものをいいます。

ミズノコの由来については詳細は分かりません。
閼迦水は、仏前にお供えする水のことで、六種供養の一つです。

栃木県

巴波川流域の栃木県では、百八灯流しが行われます。
白い着物を着た船頭が、108本のろうそくを御神船に灯して船を漕ぎ煩悩を水に流します。
同時に、船の安全祈願や安産祈願も行います。

精霊棚や仏壇にほうずきを吊るして飾り、そうめんやわかめを備えます。

地域によっては、迎え火の中に線香を一本入れて火をつけ、家までのお香で道を作り、送り盆の際は逆に仏壇のお線香を一本送り火の中にいれてあの世への帰り道を示すという風習があります。

群馬県

群馬県の一部地域では、おはぎを大量に作りお供えするとともに、ご近所にも配ったりするようです。
このおはぎを、お盆の間だけは「夜船」というようですが、由来は不明です。

岐阜県

岐阜といえば、郡上八幡で開催される盆踊り、郡上踊りが有名です。
郡上の夏は、踊りに始まり踊りに終わるといわれる通り、ほぼ1か月間続きます。
この郡上踊りは、日本三大盆踊りの一つです。

長野県

伊那市周辺では、迎え盆の際、麦わらに火をつけて振り回す万灯という風習があります。
煙を目印に、ご先祖様たちの霊魂が迷わずに帰って来れるようにという習わしです。
また、これ以外にも玄関先に白樺の皮を燃やし(樺火)、煙をあげる地域もあります。

送り火の際は、樺火は焚きません。
提灯にロウソクを灯し、家の周りを回りることで送り火とします。

有名なお盆の行事として、諏訪湖の花火大会があります。
あがった花火と、それを映した湖面の花火が観られて、とても盛大な花火です。

山梨県

山梨県の一部地域では、8/1にお墓参りをします。
お盆の間は、お墓参りをしません。
なぜなら、お盆の期間中は、ご先祖様たちは家に戻っているため、お墓にはいないからです。

迎え火の際は、「お盆さん。お盆さん。この灯りに乗りてお早くお出でください」と唱え、送り火では「お早くお帰りください」と3回唱えます。

もちろん、同じ山梨県でも全く違う風習がある地域もあります。
家々にも、それぞれ昔から伝わったお盆の風習があります。

ただ、山梨県のお盆で、これは一般的ではないかと思われるのが「安倍川餅」です。
焼いた餅を湯に通し、きな粉をかけたものではなく、黒蜜ときな粉をかけたものが山梨県の安倍川餅です。

これをお盆の間のお供え物としているご家庭は多いようです。

静岡県

静岡県御殿場市のお盆は、7月23日の迎え火から26日の明けの送り火までです。
田畑の耕作も一段落し、養蚕も丁度一区切りの時期だからということで、この時期にお盆が定められ「ミクリヤ盆」として定着しています。

お盆の時期については、静岡県内でも地域によって分かれます。
浜松市中心部から磐田市にかけては7/13~7/15。
浜松市北・西・南部が8/13~8/15に行われることが多いです。

静岡県遠州地方の初盆(新盆)は、他県よりも賑やかで華やかです。
初盆専用に豪華に飾られた盆棚を準備します。
静岡県無形文化財に指定されている「遠州大念仏」を行う地区もあります。

「盆ぎり」という風習があり、初盆を迎えた方の葬儀に参列した人の殆どが初盆にもお参りします。
その際の香典袋の表書きには、「盆供」と書かれています。

精霊馬を、この地域ではおしょろ様といいます。
初盆の家では、牛だけを作るのが決まりです。
足は苧殻、目は小豆、耳は南天の葉、鞍にはインゲンという、他ではみない手の込んだものです。

愛知県

愛知県は、言わずと知れた「見栄」が最優先される文化です。
お盆も他県とは違う見栄があるのでしょうか?

ご先祖様たちが家に戻っている間は、朝昼晩の食事のほかに、オヤツもお供えします。
送り盆の日は、これらのお供えしたものや仏壇飾り、精霊馬などをまとめてまこもで包みます。
これは、浄土の戻る精霊たちの手土産の意味があり、送り火と一緒に燃やします。

愛知県内でお盆の期間中に行われる鎮魂の行事をご紹介します。

新城市乗本(万灯山)では、8/15に乗本万灯(のりもとまんどう)が行われます。
これは愛知県の無形文化財に指定されている行事で、送り火や悪霊を追い払い呪術ではないかといわれています。

新城市市川地区にある万灯山で、毎年8月15日の夜行われる鍋づる万灯(なべづるまんとう)です。
京都の大文字焼きに似て、山の斜面に松明を並べ、一気に火をつけます。
この並んだ松明の炎の形が鍋の弦のように見えることから、鍋づる万灯といわれます。

よくテレビニュースでも観るのが、信玄原の火おんどり(しんげんばらのひおんどり)です。
人の背丈の2倍ほどもある松明に火をつけて、ヤーレモッセ、モッセモセ・・・と掛け声をかけながら松明を振り回し、お囃子に合わせて踊ります。

派手なことが好きな愛知県の気風でしょうか?
火祭りが多いことには驚きです。

石川県

石川県では、金沢市周辺は7/13~7/16がお盆になります。
それ以外の殆どの市町村は、8月13~8/16が一般的です。

金沢市独自のお盆の風習といえば、「キリコ」です。
元々は箱キリコが主で、行燈型のものの側面に南無阿弥陀仏と書いた紙が貼ってあります。
最近では板キリコや子供用の花キリコ、風鈴キリコなども売られています。

送り火の時は、これらのキリコ全てにロウソクで火を付け、読経とドラや太鼓の音で精霊を送り出します。

富山県

黒部市尾山地区では、七夕流しという県の無形文化財があります。
そもそも七夕は、盆棚を準備し笹を飾る風習から派生したもので7/7の夕方頃から準備を始めたことが転じて、七夕になりました。

七夕流しでは、紙で作られた姉様人形、杉葉舟、行灯などを小川に流します。
厄災や穢れを払う行事として行われています。

一方、富山では、おわら風の盆という踊りが有名ですが、起源を調べると盆踊りではありません。
富山県地方では、休日を盆ということから、このような名前が付いたのではと考えられます。

福井県

福井県のお盆の風習で荘厳なのが、若狭美浜町の精霊船です。
この精霊船送りは、福井県の無形文化財にも指定されています。
精霊船は、竹・萱・麦わらなどで作る長さ8m幅4mほどの船です。

地区の男性たちが材料を集め船を造り、女性たちが色紙などで飾り付けをします。
送り盆の日には、それまでお供えしてあった供物などを乗せ、曳き船に曳かれて沖へでます。
この時、精霊船には、新盆を迎えた家の男性が一緒に乗り込みます。

精霊船に同乗する男性を、ウリオイといいます。
西へ西へと引き出された船が、かなり遠くの沖に出てから、このウリオイたちは曳き船に移ります。
海の向こう、西の彼方に沈む夕陽、そこに向かう精霊船の黒い影が幻想的です。

京都府

京都では、精霊をお迎えする行事に六道参りがあります。
京都では、先祖の霊を親しみを込めて「お精霊さん(おしょらいさん)と呼びます。
なので、六道参りをお精霊さん迎えといも言います。

六道参りとは、8/7から4日間の間位に、六道珍皇寺に精霊を迎えるために参拝する事を言います。
最初に高野槇(こうやまき)を購入するところから始まりまあす。
迎え鐘をたたくと、精霊が高野槇の枝に移って家に帰るとされています。

一方、送り盆として有名な行事は、大文字焼きを始めとする五山送り火でしょう。
大文字・妙・法・船形・左大文字・鳥居形の順に点火されます。
京都のお盆は、六道参りに始まり、五山焼きで終わるといっても過言ではありません。

大阪府

江戸時代に流行した大阪七墓巡りが、今、新たなブームになっています。
江戸時代から明治の初めころまで、お盆の際の霊供養のため、鉦や太鼓をたたきながら念仏を唱えて、夜通し墓を巡るという行事がありました。

その後、肝試しや成人への通過儀礼のような意味を持ち始めたようです。
しかし、夜という危険もあって、いつしか廃止になったものを、最近では復活プロジェクトが起こり、デートコースや観光コースとしてにぎわっています。

三重県

お盆のお供えの一つとして、盆汁というものがあります。
これは三重県内の禅宗の家では当然のもので、7つの夏野菜を沢山入れた具沢山の汁物です。

昔は、お盆の間は殺生をしてはいけない決まりでした。
そのため、栄養たっぷりの具沢山野菜汁が好まれたというのが理由のようです。

滋賀県

滋賀県には、お盆の時期、奇祭といわれる祭りがあります。
近江商人発祥の地、日野町で行われる「日野の火ふり祭り」です。
3メートルほどの竹に縄を巻き、藁を差し込んだ松明を投げる祭りです。

五社神社の本殿で、お盆の神事が終わったあと、神職が境内にある藁山に火をつけ種火とし、それぞれの松明に点火します。
長い松明を手にした人々が長い列を作り、会場となる「ひばり野」に向かいます。

子供たちは竹の棒を持ち、大人のもつ長くて大きな松明をたたきます。
その度に火の粉が飛び散り、荘厳な雰囲気を作ります。
会場までの沿道で、子供たちに叩かれた松明は50センチほどになります。

最後に、松明をひばり野に立つ松に向けて投げると、日野の火ふり祭りは終わりを告げます。

兵庫県

お盆に入った最初の迎え盆の日を、「宵盆」といいます。
地区の要所要所で藁を焚き、鐘を鳴らして精霊を迎えます。
送り盆の際は、お盆中のお供えを川に流して、先祖の霊を送り出します。

奈良県

斑鳩(いかるが)地区では、迎え盆にはお墓にいって、お線香を灯します。
お線香の煙にのって、ご先祖様が家に戻るといわれています。
家につくと、御詠歌を謳って精霊の長旅を癒します。

お盆の間、朝ごはんにお供えするのは、ささげのお粥。
昼ごはんには、ささげのご飯(赤飯に似ています)
夕食は、白米に精進料理と決まっています。

送り盆には、お供え物と線香を持ってお墓に行きます。
お線香の煙にのって、先祖の精霊が帰っていきます。

和歌山県

和歌山県といえば、高野山です。
真言密教の聖地、高野山では、初盆を迎える家のために必ず作るものがあります。
それは「施餓鬼台(せがきだい)」という、山から切り出したヒノキで枝で作られます。

高野山では、人は亡くなったら1年の時間をかけて穢れを落とし、仏になるといわれています。

広島県

広島県のお盆の風物詩といえば、カラフルな盆灯篭です。
盆灯篭は、六角形の枠に三角形の鮮やかな色紙が各辺からぶら下がっているものです。
初盆の家は、白一色の盆灯篭を、2年目以降はカラフルな盆灯篭を墓前に立てます。

また、広島県の離島、大崎上島では、盆踊りの際、遺影を背負って踊ります。
本来、盆踊りには、家に戻った精霊に楽しんでもらうという意図があります。
家族が変わるがわる遺影を背負って踊る盆踊りは、まさに供養だといえます。

岡山県

岡山県北部では、無縁仏のためにもお線香を灯します。
植木鉢のような入れ物に砂を山に盛り、花を挿します。
夜になると、花の周りに線香を灯し、霊を慰める風習があります。

また、岡山地域では、7/31~8/31まで、六角切子灯籠を家の軒下に下げます。
ご先祖様はゆっくり戻られ、お盆が終わるとゆっくり帰って行かれるため、道に迷わないようにという配慮が、1ヶ月の間灯りを灯す理由です。

鳥取県

鳥取県では、地域ごとに個性豊かな盆踊りがあります。
中でも有名な印旛の傘踊りは、8月14日の夕方、初盆を迎える家に傘踊りのグループが出向きます。曲は数種類ある中から、4曲程選び30分程度踊ります。

岩美町陸紙の墓踊りも、奇祭に近い盆踊りといえます。
ここでは初盆のお墓そのものを取り囲んで踊ります。

様々な由来を持つ鳥取県の盆踊りの中で、有名な盆踊りをいくつかご紹介します。
東部の傘踊り・はねそ踊り、中部のみつぼし踊り・いさい踊り、西部ではこだいぢ踊り・ばんば踊りなどがあげられます。

島根県

出雲大社のある出雲地方の一部では、7月にお盆を行う地域があります。
江戸時代、養蚕が忙しくなる8月を避けて7月に行ったのが風習となったといわれています。

隠岐郡西ノ島では、送り盆にはお供え物を乗せた「精霊船(しゃーらぶね)」を見送ります。
竹や木を骨組みにし、船体は藁、帆は無数の盆旗を結び付けて作ります。
盆送りの当日、朝から島民の方たちが懸命に作り、夕方海に曳かれていきます。

山口県

萩市見島の盆踊り、幽霊踊りをご紹介します。
大きな手ぬぐいを頭からスッポリ被って、出ているのは目だけといういで立ちです。
幽霊踊りという名前から想像するような、ゆらゆらした踊りではなく、かなり激しい踊りです。

昔は男女の出会いの場でもあったそうです。
お盆に、ご先祖様の力を借りて、仮面舞踏会でパートナーを探すといったノリでしょうか。
浴衣も独特で、キレのある男踊りから優雅な女踊りまで、大変美しいといわれています。

香川県

さぬきうどんで有名な香川県のお盆で欠かせないものといえば、さぬき盆灯篭です。
お墓に吊るすものをお墓灯籠、仏壇に吊るすものを仏壇灯籠として分けています。

仏壇灯籠は、家族が亡くなってから3年間だけ吊るします。
初盆を迎える家では白い灯籠を吊るし、2年目は銀色、3年目は金色の灯籠を下げます。

お墓灯籠が一斉にお墓に吊るされると、お墓が真白に見えるほどです。
どちらの灯籠も細工が細かく、大変美しいものです。

愛媛県

四国4県の中でも、愛媛県のお盆は圧倒的に地域ごとの風習が色濃く残っているようです。

例えば、八幡浜市五反田の柱祭りが8月15日に開催されます。
高さ20メートルほどの柱の先端に、漏斗型に編んだ籠をぶら下げ、地域の若者が火のついた麻木を投げ入れます。

8/14~8/15には、玉川町各部落でまんどという迎え火の風習があります。
まんど山と呼ばれる山の頂上に竹と麦わらで作った小屋を作ります。
これに火をつけて燃やす、盛大な迎え火の行事です。

ここでご紹介したのは、ほんの一例です。

高知県

少し前までは、迎え火送り火ともに大きな松の松明を灯すという風習がありました。
松の木を束ね、直径30センチ、長さ1メートルほどの松明を3メートルくらいの高さにあげて精霊を迎えたり送ったりしていました。

近年では、この松明も小さくはなりましたが、家の前に1対おいて、ご先祖様を迎え、また見送っている家は多いようです。

徳島県

徳島県の盆踊りといえば、阿波踊りです。
400年の歴史を誇る阿波踊りですが、その由来は定かではありません。
盆踊り起源説というのがあり、時期的にも盆踊りの一つとして定着いています。

福岡県

九州のお盆では、綱引きが盛んです。
地獄の釜から母親を引き上げた目蓮尊者の故事に由来するといわれています。
中でも福岡県筑後市の熊野神社で8月14日に開かれる「久富盆綱引き」は奇祭です。

子供たちが全身にすすを塗り、黒鬼に扮します。
一抱えもある大綱を引いて、街中を歩きまわるという綱引き祭りです。

佐賀県

毎年8月15日には、長さ5メートルほどの精霊船を麦わらで作り海に流す風習があります。
昔は、地域の中学生たちが漕いで沖に出たそうですが、最近は船に曳かれるものや、市役所の職員が漕ぐものまで、事情が変わってきたようです。

長崎県

長崎の送り盆といえば、精霊流しが有名です。
各地それぞれの精霊流しがありますが、長崎県は群を抜いて賑やかな精霊流しを見ることができます。

元々は、中国の彩舟流(さいしゅうながし)を真似たものといわれています。
爆竹や花火の煙で真っ白になる中、三味線や太鼓ではやしてたながら精霊船を見送ります。

熊本県

熊本県に残る風習の一つに、ちょっと変わった迎え火と送り火があります。
迎え火は、玄関や裏口、窓など全て開けて灯します。
送り火は玄関だけに灯し、家族全員で精霊を見送ります。

阿蘇地方では、お盆前に阿蘇の草原に花を摘みに行き、迎え盆の墓前に飾るという風習があります。
江戸時代から続く川尻の精霊流しでは、沢山の万灯籠と精霊船が加勢川に長され、送り盆が終わります。

宮崎県

宮崎県の初盆では、沢山の提灯をを竿先につけてお墓に向かいます。
この提灯は、故人の知人や親せきに贈られたものです。
沢山の人に愛され頼りにされ、良い隣人であったことの証です。

初盆に限らず、お迎えの盆提灯の火は消してはいけません。
また、仏壇にあげた提灯の火は、送り盆まで絶やしてはいけません。
送り盆の時、精霊をお墓に送り届けた後、提灯の火は消されます。

大分県

大分県長洲地区には、御殿灯籠といわれる豪華な灯籠があります。
初盆を迎える家では、幅2メートル以上ある御殿を模した灯籠を、故人の墓前に運んで燃やすという風習があります。

また、お葬式で見かける盛り籠を贈るという風習もあります。
竹で編んだ籠に、果物や缶詰を盛り合わせ、周りを造花で飾ったものです。
御殿灯籠も金額的には決して安いものではありませんが、盛り籠も然りです。

鹿児島県

鹿児島県のお盆で食べられる「がね」を知っていますか?
実際は、お正月でもお盆でも食べられる鹿児島県の郷土食です。
がねとは、カニの意味で、揚げた形がカニに似ている事が名前の由来です。

太めの千切りにしたサツマイモやニンジンなど、季節の野菜を小麦粉・もち米粉などを混ぜて揚げるかき揚げに似た食べ物です。

沖縄県

沖縄の送り盆では、ウチカビと呼ばれる風習が知られています。
紙幣に見立てた黄色い紙を黒線香で燃やし、先祖に送金するという習わしです。

沖縄県独特の踊りの中でも、エイサーといわれる踊りは先祖の送迎のための踊りです。
アンガマという踊りは、三味線や太鼓の音に合わせて墓前で舞い、ご先祖様も一緒にお墓で酒盛りを行います。

お盆の風習を調べて感じた事


お墓の前で花火をする地域もあれば、大きな打ち上げ花火が空を彩る地域もあります。
北海道の「ロウソクもらい」にしても、似たような風習が各地にあります。

お盆の時期の行事ではないので、今回は書きませんでしたが、私が住む栃木県にも、「ぼうじぼ」という子供のお祭りがあります。
これは県内でも塩谷地区にある秋のお祭りの一つです。
子供たちが藁を束ねて「ぼうじぼ」という鉄砲を作ります。
十五夜と十三夜の夜にぼうじぼを地面にたたきつけて、「ぼうじぼ当たれ、三角ばたけにソバ当たれ!」と謡いながら地域の家々を回ります。
回て来た家の人は、子供たち全員にお菓子やお小遣いを渡すのが決まりです。

各地の風習を調べてみると、今でもしっかり継承されているものもありますが、中には昔の話だったりするものもあります。
他人事だから言えると言われれば確かにそうですが、できるだけ残して欲しいと思ってしまいます。

今年もお盆が近づいてきました。
ご先祖様に、しっかり楽しんでいただきましょうね^^

 - 雑学